2008年02月07日

大阪府の橋下知事対大阪市の平松市長との攻防

 橋下新知事が、財政非常事態宣言をだし強い姿勢で、大阪府内部に檄をとばした。職員には、これまでの行政の慣行や惰性を打ち破り、強い姿勢で、職員の役人体質の変革を求めた。さらに、「破産会社の社員」との認識をもって、財政再建に取り込んでもらいたいと訴えた。その改革意識に賛同できない職員は、「分限免職によって府庁を去ってもらう」とも言ったのである。当たり前のことを当たり前のようにいったのである。

 そう、ひとり、ひとりの府職員は、分かっているのである。自分の給料は、税金から支給され、多くの国民は、疲弊し、自分たちは公務員というぬるま湯につかっていると分かっているのである。民間であれば、とっくにつぶれているし、全員が、再雇用として、別なところで働けば、使い物にならないし、給料は下げられ、仕事のノルマは今以上に課せられる。残業代も出ず、サービス残業を強いられる。守ってくれる労働組合もなく、ただ、家族と自分が生きるために、必死に今を生きることしかできないはずである。そう、府の職員は、個人的には分かっているのである。ある程度の裁量権のある課長クラスの人も、自分にできる仕事は、ただ机にすわって、はんこをおし、自分の権限に対して、いろいろ低姿勢でくる業者を裁くだけである。心の中では分かっているのである。もし、このおいしい職場を追われたら、自分は何もできない、役所の課長しかできない、自分はそんな人間だと、心のどこかでは分かっているのである。ただ、それを認めたくない、自分には能力があり、自分はエリートなんだ、というプライドだけで生きているのである。それを奪ったら、本当に、生きていくことさえできない人たちなのである。

 だから、橋下知事が、破産会社の社員の認識をもって、と訓示しても、表面上は、そのとおり、そのつもりでがんばるしかない、府が財政破綻している以上、改革をすすめないとだめであると、いうのである。もちろん、橋下知事も、頭の中で考えたことを言っているだけである。ひとつひとつの事象を検討して、現実的にどうかなど、分かるまでもなく、短絡的に、当たり前のことを言っているのである。橋下知事ではなく、私でも、きっと同じことをいうのである。行政とは、役人の塊なのである。全員、役人どおしでネットワーク化しているのである。今までと同じやり方では、何も変わらないといっても、変わらないのではなく、変えられないのである。それが、役人というものなのである。一人一人の意思とは関わらず、N数が集まると、役人という性質がでてくるのである。テレビで、化粧品の通販のCMが流れると、誰がこんなものを買うものかと思っていても、化粧品会社の電話交換手には、確率に基づいて、確かに電話が掛かってくるのである。そして、購入するひとが、確かに確率的に存在するのである。

 そう、N数が大きくなれば、個々の意思や属性と関係なく、どんなものでも、正規分布に近づいてくるのである。中心極限定理に従うのである。だから、役人の属性は、変わらないのである。大阪府職員も膨大である。ひとりひとり、改革の意識を仮にもったとしても、全体になれば、変わらないのである。変わったようなふりをしているのである。それが、役人というものである。それとおなじように、企業カラーが、各社にはある。従業員は同じであっても、その組織に入ると従業員はその会社の企業カラーに染まってくるのである。大きくまとめると、A社とB社の違いが克明に出てくるのである。


 大阪市の平松市長は、市庁に入って、市幹部や市職員の意見を聞いて、内部を勉強する姿勢を打ち出しているのである。同じ、財政難で苦しんでいる府と市でのトップの違いは明確である。そう、いずれにしても、大阪は、明らかにおかしいのである。府でも財政難、大阪市でも財政難、ダブルで財政難なのである。これは、実に、大阪弁でいうと、けったいな状況なのである。二重の赤字を二つで分け合ったのである。そのひとつが、巨大なのである。大阪府の赤字と大阪市の赤字を足したのが、大阪の赤字の実態なのである。はっきりというが、これは、異常事態なのである。たぶん、府と市との攻防がこれから始まるのである。東京市というものが存在しない以上、大阪市は、日本で一番大きく、権力をもっている政令指定都市なのである。その上に、大阪府があるのである。これは、明らかに二重行政であり、無駄の塊なのである。現実的に、大阪をスリム化するには、大阪市を東京のように、特別区制にし、大阪市を解体するしかないのである。東京都知事のように、大阪の24区を、東京23区のように、知事の管轄にもどすのがいいのである。大阪府には、もうひとつ政令指定都市、堺市があるのである。大阪市と堺市の区を足して、大阪特別区として、まとめればいいのである。そうすれば、大阪の行政は、東京の行政区分と同じになるのである。それにより、東京に偏っていた一極集中も大阪にも分散するはずなのである。そのことを、橋下府知事と平松市長に是非話し合ってもらいたいと思うのである。



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