2008年02月25日

ロス疑惑、三浦和義氏 サイパン空港で逮捕、時間の逆流

 日刊紙の一面に、“三浦和義”という漢字を見たとき、あれと感じた。もう、忘れていたはずのあの事件を思い出したからだ。今の若い人は分らないかもしれない、生まれる前の事件だからである。そして、これこそ、非常に微妙で複雑で、なんとも得体の知れないものだったのである。そして、新聞やネットは、今回のサイパンでの逮捕を事実として伝え、銃撃された一美さんの遺族へのインタビューを行った。当然に、マスコミがこの事件に対して、どうするか、特に、あれだけ、疑惑の銃弾で、世論を沸騰させた週刊文春や、ときどき、サンデージャポンでコメントする三浦和義氏(アメリカの視点では容疑者)を使っていたTBSが、この事実をどう報道するのか、注目するのである。アメリカからは、今回の逮捕に関して、FBI(アメリカ連邦捜査局)が、日本の警察庁に新しい証拠を発見したと連絡したのである。それに基づいて、三浦和義氏は逮捕されたのである。

 もう、27年の月日がたっているのである。今40歳の人でも当時13歳、50歳の人でも、当時23歳、当時これほど、話題になった事件はないのである。連日、ワイドショーのキャスターが三浦和義氏を追いまわし取材を続けていた。特に、ミッキー安川さんは、独特の口調で、三浦氏を追い回していたのが、印象的だったのである。いまでも、ミッキー安川さんの独特の声は記憶にあるのである。もちろん、私もテレビも見ていたし、週刊誌も読んでいた。そして、心証的には、これはやったはずだと思ったのである。事実を振り返り、その後の彼の対応をみれば、まちがいなく、三浦氏はうまくやったと思ったのである。そう、私は、三浦氏とは、直接的な利害関係はない、だから、昔、TBSのサンデージャポンで、事件のコメンテイターとして、発言しているのを見ていたが、こうして時代は風化していくものだ、犯人役として、世間から激しく罵倒されていたが、一転して、そういう立場になるのかなと感慨をもったものである。

 確かに、論理上、おかしいのである。その一美さん銃撃殺害事件の起きる前、1981年8月31日、ロスのホテルで、(三浦氏がホテルに不在中)一美さんが一人でいるとき、日本人女性が部屋にやってきて、一美さんの頭部を鈍器でたたいて、怪我を負わせたのである。もちろん、頭部を殴打したのであるから、殺人未遂である。これは、その共犯者(実行犯)が、告白したので、1985年11月に三浦和義氏は逮捕され、懲役に服したのである。今回の事案は、その事件の後におこったのである。1981年11月18日である。その殴打事件から約三ヵ月後である。ロサンゼルスの郊外の駐車場で、二人組の誰かにライフル銃で、三浦氏と一美さんが撃たれたのである。一美さんは頭部に、三浦氏は足に弾が当たったのである。一美さんは意識不明の重体になって、アメリカのヘリで日本に搬送されたが、残念ながら数ヵ月後意識がもどることなく日本で死亡したのである。そして、三浦さんは、保険金1億5500万円をもらったのである。



 サスペンス劇場に登場するストリーである。科学捜査官という番組もある。いまなら、現代の科学捜査の技術を使って、犯人を追い込むというシナリオが展開されそうである。もちろん、これは、誰が考えても、三浦氏が誰かに頼んで、一美さんを襲わせた、テレビのシナリオどおり、自分に疑いの目を持たせないために、自分にも被弾させろ、だから、足なのである。頭部に命中させる腕をもつなら、足に命中させることもたやすいはずである。当時の私でも、そう思ったのであるから、その事実をみてたら、誰でもが三浦氏は、真っ黒だと考えたはずである。だから、週刊文春も1984年に疑惑の銃弾というタイトルでキャンペーンを張ったのである。それがきっかけで、三浦犯人説が浮上し、三浦氏はマスコミの餌食となり、時の人になったのである。そして、殴打事件の公判中の1988年10月20日に、実行犯とされた、ロサンゼルスで駐車場の経営をしていた男が殺人罪で逮捕された関係で、三浦氏にも殺人罪で追起訴されたのである。一審の地裁では、無期懲役を言い渡したが、高裁では、共犯者がまったく見当たらないとして、銃撃事件では、逆転無罪を言い渡し、2003年3月、最高裁は、検察の上告を棄却した関係で無罪が確定したのである。そして、ハンマーで一美さんを殴打した殺人未遂罪は、懲役6年の有罪判決を受け、受刑し、出所したのである。

 そして、今回のFBIの逮捕である。ロサンゼルス州法には、凶悪犯罪に対しては時効という概念はないのである。悪いことをやったやつは、徹底的に見つけて処罰するという考えなのである。もちろん、実行された場所はロサンゼルスである。彼らの場所で、犯行が行われたのである。彼らにもプライドがある。日本ではなく、ロスを選んでいるのである。彼らから見れば、してやられたことになるのである。日本の刑事訴追法では、一事不再理をとっているため、どんな新証拠がでようと、三浦氏が告白しようが、銃撃事件で、逮捕起訴されることはないのである。もちろん、高裁も最高裁も、三浦氏が、事実としてそれに関わっていないとはいっていないのである。それを裏づける証拠が不十分で、そうだとは決め付けられないとして、疑わしければ罰せずを適応したのである。裁判所で認定する事実はあくまで裁判所の論理での事実であって、現実で起きた事実と合致するとは限らないのである。アメリカは、そうは考えないのである。日本は日本、アメリカはアメリカ、日本で無罪であろうが、関係はないのである。罰するに値する証拠がでれば、大統領だろうが、司法関係者だろうが、陪審員に掛けるのである。

 アメリカ人は、特にアメリカで犯行を犯し、ロス警察をかいくぐって、日本で無罪を勝ち取ったこと自体が、許せないと心情的に思うはずである。どんな証拠がでてくるか、予断は許せないが、もし、その新証拠により、三浦さんの事件への関与が明確化されたら、週刊文春は、堰を切ったように、追求記事を書き始めるだろう。

 テレビで、一美さんの遺族の方を見た。遺族からみれば、三浦さんがやったと感じているはずである。すくなくとも、警察、検察、地裁までは、そうだと確信したのであるから、九分九厘そうだと確信する。しかし、それを表立っては、建前があるからだれもいえないのである。結果がどうであれ、一美さんの遺族の方はすこしは溜飲を下げたことだろうと思う。27年の月日なのである。長い、長い時間なのである。時間が逆流した思いである。それにしても、アメリカという国、民族、考え方、明らかに日本とは違うとつくづく感じたのである。イージス艦あたごでなく、もしアメリカのイージス艦だったなら、今回のイージス艦の事件は起きただろうか、きっと起きなかった。起きても、迅速に対応していただろうと感じるのである。アメリカはすごい国だと再確認したのである。



nano3000xp at 13:42 │Comments(0)TrackBack(0)clip!

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:



株式会社美粒サイト
www.be-ryu.com/
美粒装置サイト
nano3000.com
メモリアアクエサイト
memoriaaquae.com
美粒ブログサイト
beryu.livedoor.biz
音楽配信おとだまデリバー
www.be-ryu.com/music